78aed5b97e83e0d0fc7489c0233e2007
福島県のごはん日記

安心と愛情を届ける、良好食感の『菌床しいたけ(パパマル・ちびマル)』 葛尾村 坂口さんご夫妻

2017/12/08 18:18 朝ごはん 昼ごはん 晩ごはん

福島県葛尾村で「菌床しいたけ」を栽培する坂口さんご夫妻は、以前は都内にお住まいでしたが、自然豊かな環境での子育てと、元々興味のあったしいたけ栽培に適した場所として、平成11年に葛尾村に移住し、翌年から菌床しいたけの栽培を始めました。

きのこ類の菌糸は、30℃を超えると成長が著しく衰えたり、最悪の場合には死滅してしまうこともありますが、標高が高く豊かな自然に囲まれた葛尾村は真夏でも30℃を超えることは少なく、1年を通じて比較的冷涼な気候です。また、きのこ類の栽培に欠かせない水は、水温の変化が少ない豊富な井戸水を使用することにより、一定の温度管理が可能となり、やわらかくて歯ごたえのある「菌床しいたけ」を生産することができます。

坂口さんは間引きで厳選することで、1菌床からしいたけを25個しか収穫しません。これは、年間を通して同じ品質のものを提供できるようにと、坂口さんの思いが込められた栽培方法です。こうした思いの詰まった坂口さんの菌床しいたけは、味はもちろん、かさはきれいに丸みをおび、軸も美しいと評判です。

適切な栽培方法を選定し、市場関係者や消費者に好評を得るなど、順調に進んでいた栽培ですが、平成23年に発生した東日本大震災及び福島第一原子力発電所事故により、栽培中止を余儀なくされました。ここから再開までの道のりは苦労の連続でしたが、「失われたコミュニティ復活のきっかけになれば」、「専業農家として地方へIターンを考える人の先駆者となれれば」との強い想いで、地震で潰れてしまったハウスを自身で解体し、建て直すことから始めました。まだ完全には震災前の状況まで戻っていませんが、坂口さんは昨年、5年ぶりに菌床しいたけの出荷を再開しました。

震災後は販売先が閉ざされたうえ、風評被害にも悩まされました。現在は、完全密閉したハウスでの栽培により安全性を徹底し、国や県の定めた基準に基づく認証GAP(※)の取得も視野に入れ、使用する資材や水の管理をしっかり行い、出荷を行っています。


いま坂口さんご夫妻が一番力を入れているのは、「ちびマル」の活用方法です。「ちびマル」とは、坂口さんの栽培の特徴である「厳選する間引き」において、間引かれた成長前の小さなしいたけの愛称です。(正品のしいたけは「パパマル」と名付けています。)「ちびマル」は、正品のしいたけの軸ほどの大きさですが、軸とはまったく異なる、ほどよい食感が特徴です。クセがなくどんな料理にも合い、調理するとそのサイズはさらにかわいい「ちび」サイズになるため、主張し過ぎません。また、かわいい「ちび」サイズは、切らなくてもそのまま調理でき、余計な調理の手間がかからないという利点もあります。

坂口さん夫妻が愛情を込めて作る「パパマル」と「ちびマル」を、是非一度味わってみてください。

坂口さんの菌床しいたけ「パパマル」は、卸売市場への出荷が基本で、「ちびマル」も通常流通はしておりませんが、坂口さんの栽培ハウスへ来られる方は購入できるとのことです。

飲食関係の方で試しに使ってみたい方、一般の方でも一定量の購入が可能な方であれば対応いただけますので、ぜひお電話にてお問い合わせください。

(坂口さん連絡先:0240-29-2571(不定休))



※「GAP(ギャップ)」:生産現場における衛生管理や事故の防止など、様々な工程を記録・点検することで、安全で品質のよい農産物を生産する環境が整っていることを認証する制度のこと。福島県では、国のガイドラインに基づき、放射性物質対策を含めた福島県独自の基準を設定した「ふくしま県GAP(FGAP)」を創設している。認証を取得するためには審査に合格することが必要。

クックパッドブログへの
ご意見・ご感想をお聞かせください