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福島県のごはん日記

~出荷できなかった「完熟桃」のシンデレラストーリー~ 株式会社ももがある 代表取締役齋藤由芙子さん 

2018/09/07 15:42 お菓子 お酒・おつまみ くらし

 果物の中でも特にデリケートな桃。本来1番おいしいはずの完熟桃は「規格外」となり出荷できず、近所に配られたり畑の肥やしになったりしています。「この現状を何とかできないか?」、「ももふる」はそんな桃のシンデレラストーリーです。


 震災後、故郷福島に戻り、NPOで活動していたももがある代表の齋藤由芙子さん。福島の産業を支援する活動をしていたとき、福島を代表する果物である桃は出荷基準が厳しく、本来なら一番おいしいはずの「完熟桃」の多くが、「規格外」として出荷されず廃棄されている現状を目にしました。


 この桃を何とかできないかと考え、最初は桃のピューレを作ろうと思ったという齋藤さん。桃の漬け物をつくる福島市内の工場で試作品を作り、試行錯誤の末、「樹成り完熟桃」の果肉を新鮮なまま瞬間冷凍した、新感覚スイーツシャーベット「ももふる」を商品化しました。

 2016年、廃業が決まっていた漬け物工場を買い取り、株式会社ももがあるを立ち上げ、現在は伊達市、桑折町、福島市の桃農家20件と契約し、出荷できない完熟桃を直接買い取っています。


 試作段階では20数種類の桃を使って「ももふる」を作り、そこから5品種を厳選しました。5つの品種は旬の時期が異なり、本来なら同時に食べられない桃の食べ比べをすることができます。オススメの食べ方は「半解凍」ですが、凍ったままスムージーにしたり、加熱してお料理に使ったり、食べ方は様々です。


 県外でのイベントにも積極的に出向き、「福島の桃」のPRも欠かしません。福島県産桃の価格は、山梨県産や岡山県産と比べて低いのが現状です。「福島の桃」を食べたことのない方にそのおいしさを知ってもらいたい。西日本ではまだまだ知名度の低い「福島の桃」ですが、試食した方からは「密度が濃い!」「とても甘い!」と大好評。知名度を上げることで、福島県産桃の価値も上がっていくと期待しています。


 2017年2月には福島市田沢に工場と併設して直売所をオープンしました。商品を購入できるのはもちろん、夏は「ももふる」を使ったパフェやかき氷を提供しています。2018年の秋からは「桃パイ」の提供も予定しています。

 2017年からはオーストラリアでの販売も開始し、「ももふる」は海を渡りました。今年はヨーロッパや北米にも販路を広げたいと語る齋藤さん。


 おいしいのに出荷できなかった「完熟桃」のシンデレラストーリーはまだ始まったばかりです。


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