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福島県のごはん日記

~美しい山々に囲まれた村が生んだ「葛尾村の凍み餅~ 葛尾村 ふるさとのおふくろフーズ 松本智恵子さん

2019/02/08 15:37 昼ごはん お菓子 お酒・おつまみ くらし

 今回は、葛尾村で「凍み餅」を製造する(有)ふるさとのおふくろフーズの松本智恵子さんにお話しを伺いました。「凍み餅」は、ごんぼっ葉(オヤマボクチ、キク科の山菜)とヨモギを混ぜ込んだお餅を一晩凍らせて、その後、ゆっくり自然乾燥させた保存食で、葛尾村を代表する特産品です。


 おふくろフーズの「葛尾村の凍み餅」は、1980年代に広がった一村一品運動の中、住民にアンケートをとりながら形や味が決められたもので、松本さんを中心とした6人の女性が平成2年から製造を始めました。平成23年に起きた東日本大震災の影響で、凍み餅の製造ができなくなりましたが、松本さんの強い思いとお客様からの応援の声から、震災から6年が経過した平成28年、加工場が建て直され、凍み餅の製造が再開されました。


 凍み餅は、うるち粉とごんぼっ葉、ヨモギを混ぜたお餅をつき、半月型の型に入れて固めたものです。固くなったお餅を輪切りにして、紐で編んで吊るしながら冷凍庫で一晩凍らせ、その後、乾燥部屋へ移動し自然乾燥させます。阿武隈山系の標高400mを超える山間に位置する葛尾村の冬は、とても寒く、夜は氷点下になるので、乾燥中の凍み餅は、表面が凍っては溶けることを繰り返し、水分が抜けていくことで凍み餅が完成します。そのため、気温の低い1~2月しか作れません。


 松本さんが凍み餅の製造を再開する際にこだわったのは、「昔ながらの味を変えないこと」だったそうです。再開時には、味が変わらないように、震災前にいたメンバーにも手伝ってもらいながら製造しました。

 また、震災の影響でごんぼっ葉が確保できなくなったため、ごんぼっ葉の分量を減らして製造しようという意見もあったそうですが、松本さんのこだわりである「味を変えない」という思いから、ごんぼっ葉が確保できる量だけ製造することになりました。震災前は、12万枚の凍み餅を製造していましたが、平成29年は1.2万枚、平成30年は4.8万枚、平成31年は6万枚の見込みと、少しずつ製造が拡大しています。凍み餅を楽しみに待ってくれているお客様全員に届けられないかもしれないと思う一方で、お客様には昔ながらの「葛尾村の凍み餅」を届けたいという、松本さんの一途な信念が貫かれています。


 凍み餅は、水で10時間以上戻して、水分をよく切ってから、焼いたり蒸したりして食べます。水分の切り方にはコツがあり、楕円状の部分を上にして、キッチンペーパーや布巾で包み、上下に押すことで、凍み餅の中にある水分を絞り出すことができるそうです。水分をよく切ってから調理した方が美味しくなるとのことでした。


 取材中に凍み餅を買いに来られたお客様がいました。隣町からきたその方は、「おふくろフーズの凍み餅は美味しいよ」と笑顔で教えてくださいました。凍み餅には、色々な食べ方がありますが、凍み餅をバターで焼いて醤油をかけて食べるのがオススメとのこと。昔は、自分の家でも作っていたそうですが、今では作らなくなったので懐かしい味を求めて買いにいらっしゃるそうです。 

 最後に、なぜ、別の場所ではなくて、葛尾村で製造を開始したのですかとお伺いしたら「葛尾村が好きだから・・・」とのことです。「葛尾村は、自然が豊かで景色がすごく良い。星も本当に綺麗。何より村人が皆、家族みたいで、お互いにお世話しあったりするところが良いのよ」と松本さん。家族の様な葛尾村の一面に触れた気がしました。


おふくろフーズ

住所:福島県双葉郡葛尾村大字野川字湯ノ平41

電話:0240-29-2259


また、村内の商店の他、下記店舗でも購入できます。


日本橋ふくしま館MIDETTE

東京都中央区日本橋室町4-3-16柳屋太洋ビル1F


コラッセふくしま

福島県福島市三河南町1-20

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